桐生の魅力を発掘、発信していきます
ー高崎経済大学 石井ゼミナールー
桐生祇園祭を支えてきた!!
元3丁目町会長のウラ話
元3丁目町会長 原勢さん
ダマされてお祭りへ
23歳の時から桐生祇園祭に関わるようになって、去年(2021年)まで3丁目の町会長をやっていました。最初は「年に一回、お祭りだけ出ればいいんだ」と騙されて若衆に入っちゃったんです。でも、そこでできた仲間のおかげで『私たちの宝「翁鉾」本三と祇園祭』の冊子をはじめとする様々な財産を手に入れることができました。今では「こんなに良いものはない」と思っています。
試行錯誤の祭り創出
8年前(2014年)に町会長になってから、町内独自のお祭りを生み出すため、様々な試行錯誤を重ねました。1年目は鉾(ほこ)を出して謡(うたい)をしました。この時にどうすれば若い人の興味をひけるかという課題が残ったので、2年目は芸人を呼びました。これもあまり当たらず、3年目はローカル歌手と高校の和太鼓を呼びました。これは結構人が来て、特に西高校の和太鼓はとても感動してくれた様子が伝わってきましたね。歌手も小田えつこさんといいますが、地元の雰囲気に合わせてくれて大変盛り上がりました。皆さん喜んでくれたので次年度天王番でもお呼びし、今までにない祭りができました。もちろんメインの4丁目との鉾曳き違いも壮観でした。それ以来コロナ禍もあり祇園祭を実施できず、忸怩たる思いです。
大事なのはお酒の席⁉
お祭りの時は、宴会を楽しみの一つにしていました。昼間会った時には礼儀正しく堅苦しい人でも、夜お酒を飲むと素の姿が見られるんです。自分と変わらない身近な存在だと感じることができ、先輩後輩の垣根を越えて「仲間」になれる貴重な機会でした。上の役職に就くと他の町会との付き合いもあるのですが、町会の垣根を越えて交流を広げられる機会でもありました。宴席によって交際範囲が広がっていきましたね。
ぜひ女性の参加を!
これまで祇園祭は男性中心にやってきましたが、今は手不足を感じざるを得ない状況です。今後は、会所の留守番や水出しなど、簡単なことからでも女性に参加してもらいたいですね。神輿は危険の問題があるので難しいのですが、3丁目には鉾があり、それには女性も参加できるので入りやすいんじゃないかと思っています。祭りへの参加を通して、女性にも活躍してもらえたら嬉しいです。
お祭りに対する人々の想いは、そのすべてがデータとして残るわけではありません。
ここに記した想いの一部を心に留め、祇園祭の時に思い出してみてください。
一味違ったお祭りの楽しみ方ができるかも?
【取材・文 13期齋藤 22/08 写真は原勢様よりご提供頂きました】