ー高崎経済大学 石井ゼミナールー
藪塚八木節愛好会
代表 平石さん
創設年 1976年頃
人数 約10人




藪塚八木節愛好会について
藪塚八木節愛好会は約50年前に創設されました。現在は10名ほどが在籍しており、高校生から70代まで幅広い世代が活躍しています。今年は新たに2人が加入し、そのうちの1人は高校2年生です。メンバーの職業は農業やコンビニ経営など、自営業の方が多くいますね。住んでいる地域も様々で、地元の藪塚に5人、桐生市に3人、そのほか伊勢崎市やみどり市からも参加しています。練習は隔週金曜日の19時半から21時半まで、藪塚中央公民館で行っています。主な活動は桐生八木節まつりや藪塚まつり、地区のお祭りなどへの参加で、八木節の披露は夏場が中心になっています。以前は介護施設や保育所に声をかけてもらって、八木節の演奏に出向いていましたが、新型コロナがあってからはそのような機会はほとんどなくなってしまいました。私達のチームには太鼓については名人がいたので、その技術をしっかり引き継いでいるはずです。鐘、笛については、それぞれが個人的に上手な人に教わりに行くことが多いため、人それぞれで演奏の仕方が違っていると思います。実際に見比べて、聞き比べてみるとその違いが分かると思いますよ。他の団体と比べると、うちのチームは緩く楽しく、っていう感じかもしれません(笑)。団体の雰囲気を一言で表すなら「和気あいあい」ですね。
私の八木節人生
私は1949年に藪塚で生まれて、現在も同所に住んでいます。私が八木節を始めたきっかけは中学校の同窓会でした。同窓会に行ったときに、その出し物で八木節をやるからチームに入って欲しいと言われて、急遽太鼓をやることになって。それで一生懸命覚えてやったんですけど、結構楽しかったんですよ。それがだいたい50歳位の時ですから、始めた時期としては遅い方だと思います。それで今のチームに誘われて、最初は太鼓をやっていたんですけど、当時うちのチームにいた鐘の名人が他の団体に移籍しそうだから鐘を代わりにやってくれ、って言われて(笑)。私はその名人が辞める前に鐘を教わろうと思っていたのですが、結局教わらないうちに名人が辞めてしまったので、お祭りなどで様々な人の演奏を見て、いいなと思ったものを取り入れながら自分のものにしていきました。なので、私の鉦はほとんど自己流ですね。あと、音頭の練習も半年以上通ったんですけど、結局うまくできなくて音頭は諦めました(笑) 。
八木節の魅力とやりがい
八木節の魅力は、何といっても桐生八木節まつりの櫓の上で演奏するときの爽快感ですね。やっぱり桐生のお祭りは人も多いし、「櫓の上で演奏がしたい」といってチームに入ってくれる人もいるくらいです。私自身も櫓での演奏の楽しさは、八木節を続けていくうえでのモチベーションの一つになっています。健康維持のためという面もありますが、やっぱりたくさんの人の前で演奏できるのは嬉しいですよね。技術面については私の演奏は自己流なのでもう直しようがないというか(笑)、今はとにかく演奏のレベルが落ちないように現状維持を心掛けています。また、長い歴史と伝統があることも八木節の魅力の一つです。昔から使われている言葉や掛け声は子供の頃からずっと聞いていたからこそ、その言葉を聞くと伝統を感じます。他にも今はほとんどなくなってしまいましたが、介護施設や保育園での演奏は思い出深いです。介護施設に行くと八木節を知っている人が多くて、喜んでくださったり、涙を流してくださったりする人もいて。そうした反応を見ると、本当にやっていてよかったと思いますよね。保育園では園児が演奏に合わせて踊ってくれたりもしました。施設の訪問は地域の方と交流できる機会でもあったので私にとって大きなやりがいでもありました。今はそうした活動が少なくなってしまい、寂しく感じています。現在は八木節のチーム数も減り、高齢化が進んでいる所が多いです。若い世代が加わることで、これからも八木節の伝統が受け継がれていって欲しいですね。
【取材・文 杉政 26/05 】